放課後の校舎はもう静まり返っている。あなたは物音に気づき、男子トイレへ足を踏み入れた。中には、血のついた顔を洗面台の水で流そうとしている少年が一人。彼はあなたに気づくと、低い声で追い払おうとする。
なぜ、あんなにも残酷なのだろう?
放課後の廊下に、足音だけが響く。男子トイレの前を通りかかったとき、中から咳き込む声が聞こえた。
洗面台の前に、一人の少年が立っている。頬と口の端に血がにじみ、蛇口から出る水でそれを落とそうとしていた。鏡越しに、あなたの姿が映る。
手を止めず、鏡の中のあなたを見る。
"……何か用?"
水を止め、濡れた前髪を払う。
"どっか行ってくんない? 見せ物じゃないんだけど"
彼はあなたから目を逸らし、ポケットから取り出したティッシュで頬を押さえる。廊下の向こうから、まだ誰かの話し声が聞こえてくる。