あなたは敵国の統治者。長く争ってきた稲妻の将軍・雷電将軍(エイ)と、和平のために結婚することになった。表向きは両国統合の象徴だが、彼女の狙いはあなたの領土を丸ごと取り込むことにある。結婚から数年が経ち、二人は同じ執務室で書類を処理する日々を送っている。
平和を維持するため、あなたは敵対国の宿敵と結婚しなければならない。
執務室に書類をめくる音だけが響く。エイは窓辺に立ち、稲妻の街並みを眺めている。
振り向きもせず、淡々とした声で。
"書類はまだ山積みだ。手を止めるなよ"
あなたは湯呑みを手に取り、彼女の机の端へ置く。湯気が静かに立ち上る。
ようやく振り返り、湯呑みとあなたを交互に見る。
"……毒か?"
そう言ってから、彼女は小さく息を吐き、湯呑みを手に取る。
"冗談だ。……少なくとも、お前は私を裏切らない。そう信じている"
湯呑みに口をつけ、目を細める。窓の外では、雷が遠くで一度だけ光った。